チンパンジーの誕生

旧飼育ブログ

平成30年4月30日の事です。

私が、いつものようにチンパンジー舎に入室すると、すでに母親のマルタが赤ちゃんを抱いている状態でした。

寝室の様子から、おそらく早朝に出産したことが伺えました。

産後、母親は落ち着かない様子で、少し興奮気味でしたが、すぐに授乳が確認でき、一安心したことを覚えています。

赤ちゃんの父親はガイで、母親はマルタです。当園でのチンパンジーの誕生は16年ぶりになります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

赤ちゃんは生後1ヵ月程までは、室内で母親に大切にずっと抱かれて育てられていました。

そして、5月28日に放飼場での一般公開が始まると同時に赤ちゃんの名前を決めるため、お客様に5つの名前候補の中から選んでいただく投票を1ヵ月間行いました。

候補名にはルイ、ガイル、マルク、マルオ、ウヅキを選び、投票総数1666票中689票を集めた「ルイ」に決定しました。

皆様より、たくさんのご応募をいただき、ありがとうございました。

 

 

 

 

 

 

 

ルイは一般公開から、しばらくすると母親の足元で座っている様子が見られ、手足をよく動かすようになりました。

そして、生後3ヵ月を過ぎると、つかまり立ちをしたり、母親の食事の際に、ごはんを食べる真似をしたりするまでになりました。

生後5ヵ月が過ぎると、四足歩行や寝室の網によじ登ることができるようになりました。また、前歯が生え揃い、母親のごはんを少しずつ齧る様子が見られるようになりました。

現在は生後7ヵ月が過ぎ、担当者を認識しているのか、室内では目の前を通る際に自ら近寄ってきて、手を出してアピールしたり、放飼場では母親から少し離れて散策したりするようになりました。

これからのルイの成長が楽しみです。

 

 

 

 

 

 

 

来園した際は、ルイはもちろん、マルタの育児や赤ちゃんと群れの仲間であるチンタ、ガイ、スミレ、アンナとの社会性にも注目して見て下さい。

 

 

 

 

チンパンジー担当