スマトラオランウータン紹介!!

旧飼育ブログ

こんにちは。

今回はオランウータン担当がお送りします。

 

 

 

実は、私は今年の10月からオランウータンの担当になりました。まだまだオランウータンとの関りは短いですが、オランウータンの行動はとっても面白いし、見ていて飽きないなと思いながら毎日観察しています。今回は少しですが当園のオランウータンについて紹介します。

 

 

のんほいパークには2頭のスマトラオランウータンがいます。メスのウランとオスのウータンです。

 

ウランは現在13歳。怖いものなしで、人間大好き、ずうずうしくて、自由気ままな女の子、というのが私の印象です。

 

 

ウランは私と初めて会った時も、びっくりすることなく、普通に手からエサをもらって、毛づくろいをさせてくれました。そんなウランはハンモック作りがとっても上手です。

 

こんなハンモック↓ (中から、目だけ出してこちらをのぞいています。)

 

 

このハンモック、飼育員が作っているわけではないんですよ!毛布を渡すとウランが、自分の好きな場所に自分で作ります。

この写真は寝室の様子ですが、四角い毛布の四隅を、頭上の格子に結びつけています。作るときは、ウラン自身も格子にぶら下がりながらなので、手だけでなく足や口も使いながら、自分が入った時に落ちないようにしっかりと結びつけていきます。

 

こちらはちょっと見えにくいですが、外にハンモックを作ったところ↓

(これも、中からのぞいています!)

 

 

格子に二カ所、ジャングルジムに二カ所結びつけて、わざと少し斜めにしているのではないかと思います。くつろぎながらお客さんを観察するためかな?

 

 

 

文献などによると、野生のオランウータンは、毎夕、木の枝などで自分のベットを作り、そこで眠るそうです。そしてこれは生まれつきできるものではなく、お母さんと一緒に生活する中で作り方を学び、身につけていく技術のようです。オランウータンのお母さんは、子どもがひとり立ちするまで、約6,7年もかけてゆっくりと子育てをすると言われています。

 

しかし、実は当園のウラン、4歳とまだ幼い時にお母さんが亡くなってしまっています。その後は飼育係がお母さんの代わりとなり、ウランを育てました。オランウータンと人間のお母さんの両方の影響があり、ウランは毛布でハンモックを作ることができるようになったのかなと私は考えています。

 

 

 

 

オスのウータンは現在15歳。

 

 

ウランと比較すると、ウータンはちょっと控えめで内向的な性格です。私と初めて会った時は、エサだけ受け取ると、すぐに離れていっていました。最近はようやく慣れてきて、目をしっかり合わせてくれたり、木の枝やキャベツの芯などを、優しく渡してくれたりします。

 

そんなウータンの作品はこちら↓

 

 

格子に、竹の枝を編み込んでいます。消防ホースや、麻袋を編み込んでいるときもあります。比較的テンションが高い時にこれを作っている気がします。それから、写真はないのですが、雑草を摘み取って、座布団みたいなものを作っている時も・・!

 

ウランもウータンも、とっても手先が器用でびっくりします。

 

 

 

動物園でのオランウータンの立ち位置は毛むくじゃらで、あまり動かず、地味な存在ではないでしょうか・・しかし、見れば見るほどはまってしまう動物です。動物園に来園されたときは、オランウータンの前で少し足を止めて、じっくり観察してみてください。

 

ちなみに、オランウータン舎1階の観察スペースは暖房が効いて、イスもあって(爬虫類もいて)快適ですよー!

 

 

 

オランウータン・爬虫類 担当より