ミニチュアホースの親子が仲間入りして3か月弱になる。
母親のチー15歳と娘のミー8歳だ。
茶色がミー 黒色がチー
初めてチーとミーを見た木曽馬たち(左から和光、くるみ、福宝)
なんとも不安げな表情
どんな動物でも新しく仲間を迎えるのはとても楽しみだし緊張もする、それも自分が担当している動物なら尚更。ウマは蹄を手入れしたり曳いて歩いたり、ヒトが直接何かをする動物。そんな動物はこちらの技術があからさまになるのもある意味こわい。でも新しい個体を最初からやれるのは飼育員にとったら経験値を上げるチャンス!以前からいる木曽馬やポニーはおっとり系、こちらのウマに対する安全意識も低下してしまう。こなれてしまうというか横着になるというか・・・そんな気持ちを改めさせてくれる良い機会。(本当はダメだよ。いつもどんな個体にでも安全意識は高く持っていなきゃ)
そんなこんなでミニチュアホースがもたらしたもの一つ目は私の意識向上。
続きまして、ウマの放飼場で「かわいい!」という声が増えた。
飼育員あるあるの一つに、飼育員は動物を見て「かわいい」と言わないというのがある。(私の経験による個人的な見解ですので誤解なさらないように)飼育員であるからには動物をそんな単純な言葉で表さない、もっと深い見解で、もっと違った言い方で言いたい・・・「かわいい」 言っちゃった。私も言っちゃったんです。
そんなこんなでミニチュアホースがもたらしたもの二つ目は「かわいい」。
続きまして、福宝が元気に。
福宝は今年30歳になったおばあちゃんの木曽馬です。もともと歩様が良くなく、年齢を重ねたのもあり、ここ3か月くらい日中は横になって寝てる状態が続いていました。夕方部屋へ帰すにも3人くらいで立たせて、そんな毎日。そんな福宝ですが、ミーがかなり気にしてくれるんです。福宝が寝ていると近くに寄り添って、一緒に寝ちゃうときもあったりして。そんなある日、福宝に発情が来てミーにべったり寄り添っていたんです(今までだとオスのポニーのコジロウだった。コジロウも元気ですよ!)。ミーが歩くと必死について行って。そんなのが3日くらい続いて発情も終わり、また寝る日々が続くなぁと思っていたんです。ところが!次の日になっても朝からしっかり立ってエサ食べてたんです、ミーと共に。お昼に撒くヘイキューブ(ブロック状になった草)も歩き回って食べてるんです!現在もいい調子は続いていてミニチュアホースがいい刺激になったと考えています。
ヒトが曳いて歩かせることももちろんあるんですが、いやいや歩くのと自発的に歩くのとでは動きが全然違うんです。使ってほしい筋肉や関節の動きも。
そんなこんなでミニチュアホースがもたらしたもの3つ目は福宝の活力。これが一番よかったことだなぁ。
福宝が寝ていると寄り添うミー
よく一緒にいます
なんかしゃきっと若返って見える福宝
ミニチュアホースのチーとミー、のんほいパークに来てくれてありがとう!
あっ、そういえばチーの個体看板を見て「せんいち」って呼ぶヒト多かったなぁ。
かわいくて好きなフォントで作ったけど。このことTwitterにのせたらそこそこのびたなぁ。
これもミニチュアホースがもたらしたものにしちゃおう!
では!
なかよし牧場付近にいる飼育員