私達飼育員にとって4月19日とは、普通の人とはちょっと違う1日となります。
それはなぜかというと、日本動物園水族館協会が2009年に制定した、「飼育の日」という日になるからです。
今や様々な団体が独自に制定した「○○の日」というのがあるように、この「飼育の日」も日本動物園水族館協会が独自に制定したものなのです。これは4、1、9という数字が「し、い、く」とも読める事から制定されました。そして私達動物園、水族館の飼育員が普段行っていることをもっとよく知ってもらいたいという意味合いも込められているのです。
そしてこの飼育の日、制定された2009年からそれぞれの動物園、水族館で話題性、オリジナリティーに富んだイベントが催されています。当園でも毎年実施していた内容というと、やはり飼育の日なので実際の飼育員の仕事を体験してみようというのが一番人気があったように感じます。普段は飼育員しか入ることのできない獣舎や、またさらにその裏側だったり、掃除、エサ作り、実際にエサやりなど可能な限りの場所で1日をかけて飼育員として働いてもらうということも行いました。しかしこれらの仕事は私達の仕事のほんの一部であり、実際には一般の方やお客さんには見ることのできない研究や繁殖、教育普及活動、季節ごとのイベント企画発案などなど・・・というように仕事内容を上げてしまうときりがないのですが、しかしこういった仕事を飼育の日のイベントを通して少しでも知ってもらい興味や理解を得てもらえれば、きっと来園者の方々が動物について考えるきっかけになってくれると信じています。
ここ2年ほどは世界的なコロナウィルスの影響でなかなか人を集めて行うというイベントを行うことが少なくなってしまいましたが、また世界の日常がもとに戻る日が必ずくると思っていますので、そのときはまた4月19日が来るのをみなさん楽しみにしていてください。