両生類の展示を開始して数カ月が経ち…悩みがつきません!

飼育員

今年の5月から、両生類の展示を開始しています。

基本的に、豊橋市内に生息している両生類を展示しています。唯一、モリアオガエルだけは市内には生息していませんが、三河地域の両生類と言う事で展示しています。

“カエル”といっても、身近に意外とたくさんの種類のカエルがいるんだなと感じてもらえると嬉しいです。そして、アマガエルとシュレーゲルアオガエルなどの、似ている種類も比較して展示しているので、違いも見比べてみてください。

[アマガエル]

[シュレーゲル]

 

更に、この展示に先立って、市内での調査活動も行っていました。

ちょうど、展示している両生類が活発に動いている時期を中心に調査を行ないました。初年度なので、両生類がいそうな場所の目星をつけて、実際にいるかどうかのざっくりとした確認程度ですが、いずれ活動の報告ができればと思っています。

 

ただ、展示を開始して気づいた問題があります。

皆さん、普段生活する中や、ハイキングや登山に行った時に、カエルやイモリ、サンショウウオなどを目にすることはありますか?

あまりない、または全くないという方が多いと思います。

そうなんです。皆さんの身近に両生類がいるとは言ったのですが、両生類は普段、土の中や、落ち葉の下などに隠れてじっとしている生き物なんです。

そして、問題の展示です。両生類は基本的にあまり動かず地味なので、凝った展示にして、目を惹いてもらおうと考えました。展示の造形はとても雰囲気の良いものが出来上がったのですが、その反面、隠れる場所も多くできてしまいました。実際にご覧になった方は分かるかと思いますが、個体が全然見えない場合も多くなってしまいました。両生類たちにとっては住み心地のいい空間なのかもしれませんが、展示としては課題が残っています。

今後は、両生類は隠れているつもりでも、お客様からはしっかり見えている展示に改良していくつもりです。まだまだ試行錯誤の途中で、ご迷惑おかけしますが、飽きずに覗いていただけると嬉しいです。

[モリアオガエル]

[サンショウウオ]

 

最後に、両生類と同時に市内に生息しているカメも展示しています。

この子たちも地味かもしれませんが、ガシガシ動いて元気いっぱいなので、ぜひ見てあげてください。

 

-追記-

ちなみに、ミナミイシガメは市内生息のカメではなく保護個体です。展示する機会がなく、バックヤードで10年以上飼育していました。その時は、あまり活発に動くことは無かったのですが、今回の展示水槽に移したら、本当に同じ個体かなと思うくらい活発に動いています。その元気さに飼育していて密かに癒されています。

[ミナミイシガメ]