守れ!渥美半島のヤマトサンショウウオ パート2

飼育員

みなさんこんにちは、飼育員です。

 

だいすきな季節がやってきましたよー!そうです、サンショウウオの繁殖の季節です~💛

全国的にはもっと早い地域もありますが、のんほいパークがある愛知県ではだいたい3月にピークをむかえます。

 

渥美半島のヤマトサンショウウオの調査・保全活動を始めて3年目、今年の様子をお伝えしたいと思います。

 

過去の関連ブログはこちらから

https://www.nonhoi.jp/blog/p2084/

 

https://www.nonhoi.jp/blog/p8588/

 

過去2年の調査で生息、産卵が確認できたのは2地点のみ。そのうち1地点で卵嚢を持ち帰り、飼育下で育てて再度現地に放流するという活動を行ってきました。(幼生時期の生存率を上げる為)

 

2年前の飼育風景

 

上陸手前まで育った幼生上陸手前まで育った幼生

 

2年前の放流風景

今年の産卵調査では、放流を行ってきた地点で過去10個前後だった卵嚢が24個に増えているのを確認することができました。

 

基質(この場合はプラスチックケース)に産み付けることが多い

 

 

多くの卵嚢

 

産卵前のメス

放流を行ってきた成果なのかはわからないですが、繁殖に参加した個体が増えたことは単純にうれしいです。

今年も卵嚢は持ち帰り幼生の飼育を行いますが水槽の数がかなり増えました。

うれしい悲鳴

あと、今年は田原市役所の方、愛知県職員の方とともに現地調査を行い渥美半島のヤマトサンショウウオの現状を共有することができました。これも保全の第一歩。

 

いろんな立場の人たちで調査

生き物を守る方法は法律や動物園などの施設での繁殖などいろいろありますが、サンショウウオのような生き物は地元の人たちが主役になって守っていくことが理想の保全だと考えています。

 

まだまだはじまったばかりのヤマトサンショウウオ保全プロジェクトですが、理想の保全に近づけるよう一歩ずつ確実に進んでいきます。

繁殖に参加する立派なオスの成体

 

飼育員 宮川