夜の観察

飼育員

暑さもひと段落してきて、朝晩はだいぶ過ごしやすくなってきました。
寝苦しさともいったんお別れできそうです。動物たちもよく寝ているのでしょうか?
 
実は、そこも毎日観察しています。

 当園のアジアゾウは、日本大学との共同研究で、夜間の行動も観察できるようにカメラを設置しています。その映像をチェックして、餌を食べ終えた時間、睡眠時間などを記録しています。
 夜間の観察をしていると、昼間以上に様々なことが分かります。

 “メスの発情がくると、オスゾウはそわそわ動き回る傾向がある”
 “右側ばかりを下にして寝ているから、何か不具合があるかもしれない”

 という見方をしたり、睡眠時間が平均より多いのか少ないのかも注意して見ています。
さらに、毎日積み重ねていって、数年間の記録が蓄積されると、季節による違いなども、大きな流れとして見ることができます。
夕方から翌朝までの15時間近くは飼育員がいないので、本来だと全くわからない部分になってしまいます。そこをデータとして拾えていることで、現在の飼育にも非常に役立っていますし、これから先の飼育にとっても役に立つものになっていくと思います。
日々の積み重ね、大切ですね。

共同研究を持ち掛けてくれた日本大学の先生に感謝しつつ今日もゾウたちの寝姿を見ています。
ちなみに、ゾウはあまり寝ません。少ないと1時間30分くらい。多くても4時間くらいです(アーシャーはたまに6時間くらい寝ていますw)。
あと、寝返りもしますが、一度起き上がってからでないと出来ません。
それでは、最後に、なかなか貴重なゾウの寝姿を見ていただいて締めくくろうと思います。


みんなで外でごろ寝のドローナ、チャンパカ、バヴァーニ。


寝姿も迫力のあるダーナ。

口を開いていたり、目を開けて寝ていたり、寝方にも個性が出ています。