今年の夏は例年にない暑さで、動物たちにとっても厳しい夏でした。
とりわけサル山のサルたちにとっては夏の暑さは苛酷です。
なぜなら運動場には日影が少ないからです。
コンクリートに覆われていて風が抜けない構造で、
毎年のようにお客さんから暑くてかわいそうという声が挙げられています。
そんな中、コロナ禍で4月に担当になり、一番に取り組んだのが暑さ対策。
日除けの設置です。
大がかりに予算をかけドーム状の大きな日除けを作れば良い事ですが、
時間もないですし、それはなかなか。
自分たちの手で予算を掛けず作らなければなりません。
今ある日除けも自分たちで設置したのですが、
運動場の外に設置しているので時間と共に影が移動してしまい
運動場から影が外れてしまいますし、小さいです。
自前で作るのはこの程度が限界です。
そこで運動場の中に設置することを考えました。
予算を掛けず、人手を掛けず。
中々いい案が浮かばず6月。
猛暑はそこまでやって来ています。
注文した遮光ネットがやっと届き、慌てて作り始めました。
高い日除けを作ると脱走してしまうし、低いとサルが見えにくくなりますし、
大がかりになると夏が過ぎてしまいます。
そこで考えたのは倉庫に眠っていた使用済みの消防ホース。
試行錯誤の末何とか7月中旬設置することができました。
ですが、新しい日陰に入る事は少なくて…。
ショックをぬぐいきれず、次の作戦です。
ミスト攻撃。
二箇所の外の散水栓からホースを伸ばし、
引き出しに眠っていたノズルを付けてミストを出すようにしました。
これも効果があったのか、なかったのか?
見た目は涼しく感じるからとりあえず良しとするかな。
10月に入り、めっきり涼しくなりましたか、
日除けとミストのおかげ?で無事猛暑を乗り切ったサルたちは元気に暮らしています。
来年はしっかりした日除けを設置したいと考えています。
時間と予算があれは…。