ヤクシカたちの成長

飼育員

郷土の動物エリアにいるヤクシカの2頭「ユウ」くんと「ヒメ」ちゃんをみることになったのは、

担当がかわった昨年のことでした。

はじめは距離感もわからずどんなコなのか全然わかりませんでしたが、

時間をかさねて少しずつどんなコなのか前よりもわかった気がします。

そんなヤクシカたちの成長をお話しできたらと思います。

 

ヤクシカのヒメちゃんは先日、誕生日をむかえ3歳になりました。

年齢を感じるのは誕生日を迎えただけではなく、シカならではの特徴からも、

成長を感じることがありました。それがこちら

 

 

4月の末にユウくんの角が落ちました!

落ちる前の日、いつも通りのユウを見て

次の日の朝ふつうに横を通って「おはよー」と声をかけると

そこには角の無いコが2頭。。。

あれ?ユウの角ないじゃん!探してみると放飼場の手前に角が落ちていました。

そんなユウの角も、今ではだいぶ長く成長しています。

 

こんな目に見える成長もあれば、目には見えない成長もあります。

それは、トレーニングのことです。

今年に入ってからヤクシカ2頭には

ご飯の前の少しの時間をつかって採血のトレーニングを行っていました。

放飼場の角の場所をつかって、怖くないよ。大丈夫だよ。とおいしいものをあげながら

彼らが落ち着いて、血をとらせてくれるように練習をしていました。

はじめから、よし!血をとらせてもらおうか!ということではなく

彼らが許してくれる範囲から、まずは外からおいしいものをあげて、

そしてつまようじでチクチク、この程度なら慣れてくれたね。じゃあ次は。。。

といったように少しずつ練習していきます。

なかなか目には見えにくい成長ですが、それでも少しずつ進んでいるようで

5月になって採血に成功しました。

 

 

写真はユウくんのものですが、ヒメちゃんでも成功しました。

針をさしたときに針の管にビックリしたであろうヒメちゃん。

そのヒメちゃんも、ゆっくり慣れてくれて成功にいたりました。

ただ一度、成功したからといって次がうまくいくとは限りません。

彼女にとってイヤなことがあったのか、2回目は失敗してしまいました。

なにがイヤだったのか、どうしたら次はうまくいくか

彼女たちと一緒に飼育員も考えて考えて成長したいと思います。