昨日、そろそろ閉園だなぁ~という時間に「カメラ持ってマリンのところ来て!」と呼び出されました。カメラ係のお仕事だー!と張り切って駆け付けると、見えた光景がこれ。
ガラス近くまでアムールトラのマリンが来てる!
大改修したトラ舎
実は今年の4月くらいにトラ舎を改修して構造が新しくなったんです。(改修している間、マリンはライオン舎に間借りして暮らしていました。)
それまでは、お客さんとマリンが堀で隔てられていたため、だいぶ遠くからしかマリンを観察できなかったのです。改修後は一部がガラス張りになり、より近くで観察が可能な構造になりました。
ですが、改修が済んでライオン舎からマリンが戻ってきても、ガラスに近寄る様子は見られないまま夏が過ぎ、秋になり、すっかり寒くなり。その間、マリンはずっと放飼場の奥側で過ごしていました。
動物園に来て実感したのは一部の動物の警戒心はかなり強いということ。ゾウの放飼場を改修した時や、インドから新しく3頭のゾウが来園した際に、「新しい環境に慣れるまでは時間がかかるし、慣れるのにどれくらいかかるかは動物の個体次第」だと獣医さんがよく言ってました。
自分がシーズンイベントも担当しているので、いつどの動物が新しく見られるようになるかという情報が結構重要なのです。トラ舎を改修してすぐに「トラ舎が新しくなりました!」「ガラスの近くで、目の前でトラを観察できます!!」と宣伝したいところだったのですが、こればかりは動物のペースに合わせて待つ事しか出来ないという。
新しい環境に慣れてきたマリン
最近まではずっと放飼場の奥側で過ごしていたマリンですが、数日前から放飼場のお客さん側に近寄ったり、プールに浸かったりする様子は見られていたそう。そろそろ新しい環境に慣れてきたなぁというタイミングで、昨日はガラス前で見ていたお子さんにマリンが興味を抱いてここまで出てきたとのことです。
お子さんも大喜び。親御さんも大喜び。動物園スタッフも大喜びでした。
間近で見られるというのは迫力が全然違いますね。目の前にマリンがいるというのは新感覚。
大はしゃぎのマリン
自分の領域が増えて嬉しくなったのか、その後はずっとはしゃぎ回っていました。
ハロウィンのかぼちゃを咥えて見せつけてきたり。(なんか「人間に見せたろ」という感じで持ってきました。猫みたい。)
プールに入って水で遊んだり。(夕暮れでだいぶ寒かったけど、それでもプールに入るのね。)
人間を観察したり。(人間がトラを観察する時、トラもまた人間を観察しているのだ。)
ぜひ会いに来てくださいね
という事で、アムールトラのマリンがガラス近くまで来られるようになりました。これまでとは見え方が全然違うので、ぜひ目の前にマリンがいる光景を見に来てくださいね。(とはいえ、今後も必ずガラス前に来る保証はないですが・・・。マリンのペースに合わせて、辛抱強く見守ってください。)