この4月より担当が替わり、極地ペンギン3種を担当する事になりました。以前、臨時で数カ月だけ世話をしていたことがあるのですが、その時とは何かが違っていました。
展示場の作りは変わっていないし、キングペンギン、ジェンツーペンギン、イワトビペンギンはそれぞれのエリアにいます。
ん?何だあれ?何かいる!
3種のペンギンとは明らかに様子の違う生き物がいます。黒っぽくてモフモフしてる。怖い…。
あれ、口ばしがある!ペンギンなのかっ!?でも、キングペンギンよりデカい。まさか、キングペンギンって、スーパーサ○ヤ人みたいに2とか3とかあるのか?知らなかった…。
…はい。もういい加減にしろって声が聞こえてきそうなのでやめます。キングペンギンのヒナです。現在、2羽います。親よりデカいです。
少し前に体重測定したら、17kgと21kgありました。大人の体重が重くても16kgくらいなので、モフモフのせいじゃなく、本当に親よりデカいです。
そりゃ、親より貫禄ありますよね。触り心地は見た目通り抜群です(飼育員の特権イエイ)。
貫禄あるのに、まだ親に餌をねだっています。ヒナはまだ泳げないのと、羽は陸上では保温性抜群ですが、撥水能力は皆無なので、水に入ると寒いし溺れます。イメージが湧かない人は毛皮のコートを着て、真冬のプールに跳び込んでみてください(本当にやっても責任取れないので、是非やめてください)。
なので、親が飲み込んだ魚を吐き戻してヒナにあげます。ただ、最近は、親が羽の生え替わる時期(換羽といいます)に入っているので魚を食べません。ペンギンは換羽中は羽の撥水能力が無くなるので、水に入らないです。ということは、魚も捕れないので絶食します。豊橋ではキングペンギンは手差しで餌をあげていますが、それでも食べなくなります。
親が餌を食べないので、必然的にヒナも絶食です。そして、そのまま親離れの時期に入るので、引き続き餌はもらえません。ヒナは腹ペコ状態です。自分で餌を捕るしかありません。なので、大人と同じ模様の羽になり、泳げるようになっていきます。
モフモフ終了です。残念。いや、無事に大人になれたってことなので嬉しい事なんですけどね。でも、皆さんもモフモフ好きですよね?自分も好きです。こんなモフモフなキングペンギンが見られるのは今だけです。既にモフモフは抜け始めています。ちなみに、キングペンギンの繁殖は2年に一度なので、この先しばらくモフモフは見られません。モフモフを見に来るなら、今でしょ! ←古い。
極地ペンギン担当