アジアゾウ バヴァーニの成長記

飼育員

こんにちは!アジアゾウ担当の飼育員です。今回のブログではもうすぐ誕生日を迎えるアジアゾウ、バヴァーニの話をしたいと思います!

 

バヴァーニ

 

バヴァーニは、2015年6月16日生まれのメスのアジアゾウで、当園では最年少の個体です。うす茶色の瞳と小さな三角形の耳が特徴的で、お転婆な性格ですが、とても賢くほかのゾウや飼育員のことをよく見て行動します。2021年5月にドローナ・チャンパカとともにインドから当園に来園したときはまだ5歳で、まだ子ゾウらしさが抜けないとてもあどけない様子のゾウでした。

 

青草を食べるバヴァーニ

チャンパカと砂浴び

部屋の掃除をしていると水をもらいにきていました

 

バヴァーニは今年の誕生日で9歳になります。まだまだ子供らしい面も多いですが、周りのゾウ達とたくさん関わりながら、日々成長していることを実感します。先日来園して丸3年迎えたバヴァーニ。当時から大きく変わったなと感じるのは、体の大きさです。

 

来園当時(中央がバヴァーニ)

アーシャー・チャメリーと並ぶと…かなり小さい!

 

来園してすぐは小さな放飼場でコロコロと駆け回り、突然スイッチが切れたように横になって眠る。そんな姿をみて素直に「子ゾウらしくて可愛らしい!」と感じました。

 

そして現在↓

 

歳年上のドローナ・チャンパカとのサイズ感

チャンパカとはほぼ同じサイズ(奥がバヴァーニ)

 

バヴァーニはまだ成長期にあり、ほかのゾウと比較すると年々体が大きくなっているのが目に見えて面白いです。以前より子ゾウらしさが減ってきて少し寂しくもありますが、一歩ずつ大人のゾウに近づいていることはとても喜ばしいです。

 

またバヴァーニは、さまざまなゾウと関わる中で「行動」にも変化がみられてきました。

 

当園では3頭のゾウがインドからやってくる前から、さらに3頭の大人のゾウを飼育しています。バヴァーニは体が小さく、メスのアーシャーやチャメリーから攻撃されないか慎重に見守っていましたが、心配に反して自らすすんで鼻でコミュニケーションを取り、群れの中でうまくやっているように見えます。最初はほかのゾウのエサを取ったり距離感が近すぎたりして、ほかのゾウから怒られているバヴァーニをよく見ましたが、最近は適度な距離感を学んだようで、以前のように怒られているようすはあまり見られなくなりました。

 

先住のアーシャー、チャメリー

 

また、ゾウは群れの中で大人のゾウから生き方を学ぶといわれます。それを特に実感したのは、お昼に給餌する竹の食べ方です。当園では主食の乾草とは別に、日中に竹を給餌しています。竹は葉っぱだけでなく太い幹もそのまま与えるので、ゾウがそれを折ってしっかり咀嚼して食べることで採餌時間を延ばすことができます。来園してすぐのバヴァーニは竹を上手に折ることができず、口にそのままくわえてモグモグしたり、竹を鼻で振り回したりしていました。しかし最近のバヴァーニはなんと、足でしっかり竹を固定!ほかのゾウを見て学習したのでしょうか、ゾウの知能の高さを実感した瞬間でした。

 

竹を食べるバヴァーニ(足でしっかり押さえて)

 

そして9歳になったバヴァーニはだんだんと大人のゾウに近づいており、発情がくるとオスのドローナが交尾をしようとマウントするようすも見られています。

 

マウントするドローナ

 

現在は交尾の成功には至っていませんが、バヴァーニがさらに成長して発情が安定し、ドローナが上手に交尾できるようになれば、いつかバヴァーニが母ゾウになる日がくると思います。

 

長くなりましたが(個人的にはまだまだ話したいですが)、以上がバヴァーニの成長記録でした!のんほいパークのお転婆ゾウ、バヴァーニやほかのゾウ達に会いに来てください!