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エリア・動物紹介
アカハライモリ(渥美種族) Cynops pyrrhogaster
爬虫類・両生類エリア
有尾目 イモリ科
DATA
分布
種としては本州、四国、九州に分布していますが、種族としては愛知県の渥美・知多半島に限定されています
アカハライモリは、腹と尾の裏側が明るい赤色をしており、黒い斑点があり、全長は8~15㎝のイモリで、日本固有種です。
背面は茶褐色ですが、繁殖期の春先になるとオスの尾は紫がかった色になります(婚姻色)。
水田、池、川の淀みなど流れのない淡水に棲息しています。
当園で飼育している「アカハライモリ渥美種族」は、アカハライモリの地方族種の1つで、形態的、行動学的特徴に独自性が認められています。
体色が他の地域のアカハライモリよりも明るく、オスは一年を通して婚姻色を呈しません。
本種族は、宅地開発や農地整備による生息環境の消失、耕作放棄による生息地の荒廃、アメリカザリガニ等の外来生物による捕食等で生息数が減少し、1974年の報告を最後に渥美半島では正式な報告がなく、この地域では絶滅したものと考えられてきました。
しかし、当園と愛知教育大学他との共同調査の結果、愛知県渥美半島の豊橋市域において50年ぶりに再発見されました。
アカハライモリ渥美種族は、愛知県の「自然環境の保全及び緑化の推進に関する条例」により愛知県指定希少野生動植物に指定されています。